人気の一時払い終身保険!本当に「お得」ですか?

みなさんは、一時払い終身保険というものをご存じでしょうか?

若い人の場合は知らないことも多いのですが、実は今、一時払い終身保険というのは非常に人気があるんです。

若い人は知らない一時払い終身保険。
では誰に人気があるのか?

それは、シニア世代の方々です。

退職金や老後資金の運用方法の一つとして大変人気があるんですよ。

ただ、本当に一時払い終身保険はお得なのか?どうしてそこまで人気があるのか?
加入している人ですらよく分かっていないかもしれません。

もちろん、一時払い終身保険はシニアの方しか加入できない保険ではありませんし、若い人でも加入する機会はあるかもしれません。

そこで、今回は一時払い終身保険のことをお話ししたいと思います!

保険料を一括払いできる一時払終身保険とは

みなさんは、「終身保険」という名前はご存じかと思います。
よく聞く保険の名前ですよね。

終身保険というのは、その名の通り、保障が一生涯続く保険のことです。

300万円受け取れる終身保険に加入すれば、解約しない限りはいつ死んでも300万円が受け取れる、という保険です。
明日死んでも、20年後に死んでも、90歳で死んでも、です。

終身保険とは逆に、期間に定めがある保険のことを「定期保険」と言います。
これはあらかじめ期間が決まっていて、10年間の定期保険であれば、契約してから10年以内に死ななければ保険金はもらえません。

その代わり、定期保険というのは割安な保険です。
定期保険というのはたいてい若い人が加入するものですから、そうそう死ぬことはありません。
終身保険の場合は確実に保険金が支払われる代わりに、保険料も断然高くなります。

と、終身保険は保険料が割高な変わりに、いつ死んでも確実に保険金が受け取れる保険なのですが、その特性を利用して資産運用のようにして使う、という方法があるんです。

終身保険の解約返戻金

生命保険を解約するときには、解約返戻金が支払われることもあります。
これは保険料の金額ではなく、保障の種類によって変わります。
定期保険の場合は掛け捨てなので、解約しても返ってくるお金はほとんどありません。

でも終身保険の場合は解約返戻金がけっこう貯まります。
30歳で契約して60歳で払込終了になる終身保険なら、払込終了後数年後には今まで支払ってきた保険料の総額よりも、解約返戻金の方が高くなる、ということもあるんです。

たとえば200万円の終身保険に加入して、保険料の総額が100万円だとしても、70歳になるころには解約返戻金が120万円になっている、というようなイメージです。
この場合、そのまま継続すれば自分が死んだときに遺族に200万円支払われますが、もし自分が生きているうちにお金が必要なら、解約して返戻金を受け取り、生活費の足しに使う、というようなこともできるわけですね。

資産形成効果を応用したのが一時払い終身保険

一時払終身保険というのは、保険料を「一時払」する終身保険のことです。

保険料は通常毎月支払うものですが、契約時に一括払いすることもできるんです。
もし一時払をした場合、契約後数年後で解約返戻金が支払った保険料を上回ります。

たとえば1000万円を一括で支払った場合、1200万円ぐらいの終身保険に加入できるとします。
支払った保険料は1000万円ですが、解約返戻金は5年後には1005万円、10年後には1030万円、というように増えていくのです。(数字はあくまでもイメージです)

解約返戻金を銀行預金と同じように考えれば、銀行の金利よりも高くなることも珍しくないので、まとまった資金がある人は一時払終身保険を利用する人が多いんですよ。

一時払い終身保険に加入する際の注意点

一時払終身保険は、まとまった資金をより確実に増やしたい、という際の選択肢としては非常に人気があります。

でも、良い面ばかりではなく当然デメリットもあります。

デメリットは元本割れのリスク

一時払い終身保険に加入しても、契約後数年間は資産が減ってしまいます。

生命保険の保険料には、経費をまかなうための「手数料」が含まれています。
保険会社で働く人たちのお給料だったり、光熱費だったりとなにかとお金がかかりますからね。

ですから、1000万円支払ったとしても、丸々1000万円が運用されるわけではなく、一部は手数料として差し引かれるので、実際に運用されるのは手数料を差し引いたあとの残り、ということになります。

ニッセイの一時払終身保険「マイステージ」という商品を例にしてみましょう。

60歳の男性が1000万円を預けたい、と思ったときには、この商品の場合は1150万円の終身保険に加入できます。
実際に支払う保険料は1000万円ぴったりというわけにはいかないので、今回の場合は約998万円になります。
この商品の解約返戻金の推移はこのようになっています。

1年後……981万円
2年後……987万円
3年後……993万円
4年後……999万円
5年後……1004万円
6年後……1010万円
7年後……1016万円
8年後……1022万円
9年後……1027万円
10年後……1033万円

このように、元本を回復するのは4年後になり、それまでに解約してしまうと損になる、というわけです。

手元に現金を残しておこう

退職金が2000万円あったからと言って、それをすべて一時払終身保険にぶち込む、というのはおすすめできません。

上記の例で言えば、確実に4年以上は使うことがないお金だけを一時払終身保険に入れるべきであって、「もしかしたら必要になるかも」という可能性があるなら避けた方が良いでしょう。

たとえば「年金もあるし、1000万円は手元に置いておけば安心だ」という人なら、残りの1000万円だけを一時払終身保険にする、というのが正しい使い方です。

本当にお得なのか考えよう

一時払い終身保険に加入する際には予定利率というものを参考に選ぶことが多いのですが、予定利率というのは実質的な利回りとは違います。

予定利率や積立利率といった数字にパッと飛びついてしまうと、「実はそんなに得じゃなかった」というのはよくあることです。
一時払終身保険に預けるよりも、ネット銀行の定期預金に預けた方が得だった、というようなこともあるのでよく調べてから加入することが大切です。

一度契約してしまえば、後から「あっちの方が得だった!」ということが分かっても乗り換えられません。契約後すぐの解約は損になってしまいますからね。

一時払い終身保険は大きなお金を動かすことになるので、言われるがままに契約するのではなく、よく比較してから加入するようにしてくださいね。

商品によってもお得度は変わる

一時払い終身保険というのは、いろんな保険会社から販売されていますが、一部の商品は銀行の窓口で契約することができます。
でも場合によっては、銀行の窓口で契約できる一時払い終身保険の場合はあまりお得ではないこともあります。
生命保険というのは普通、健康に関する告知をして加入するものですよね。
でも銀行で販売している一時払い終身保険の場合は告知事項の条件を緩くしていて、多くの人が加入できるように設計されています。
そうすると当然死亡率も高めに計算しておかないと採算が合わなくなってしまうので、保険料が高めになるのです。その分同じような保険であってもお得度が低くなってしまいます。

健康問題がある人にとっては加入しやすいというのは嬉しいものですが、健康な人は、告知事項の多い保険を選んだ方がお得だと言えますね。

親や親戚にも話しておこう

一時払終身保険は、シニア層を中心に人気を集めています。
ですが、シニア層の方の中にはネットで情報収集をしたりできない人もいます。

もし、自分の親など身近な人が安易に間違ったお金の使い方をしてしまっては大変なので、機会があれば話すようにしておきたいものですね。

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