「個人年金は元本割れするからやめた方がいい」ってそんなわけがない

みなさんは、将来に対して不安を持っているいますか?

日本はものすごく急激に高齢化が進んでいます。

現在すでに4人に1人が高齢者、という時代に突入しており、今後さらに高齢者は増えていくことが分かっています。
2035年には3人に1人が高齢者、2060年には2.5人に1人が高齢者になると予測されています。

2060年にもなると、筆者も完全に高齢者になっておりますが、そのときに年金制度はどうなっているのでしょうか?

「年金はちゃんと受け取りたい!!」という気持ちはもちろんありますが、「子どもや孫世代に多大な負担をかけたくない」という思いもありますし、難しいところですよね。

そこで、国の年金制度とは別に、個人で年金に加入している人もいます。

保険会社が販売している、民間の個人年金保険です。

個人年金保険は元本割れする?

でも、個人年金の場合、「元本割れするからやめた方がいい」と言う人もいて、それを聞いた人は

元本割れするような恐ろしい保険に入りたくない!!

と、震え上がってしまいますね。

「元本割れ」という言葉を聞くとつい恐ろしいもののような気がして震え上がってしまいますが、そもそも元本割れってどういうことか知っていますか?

元本割れというのは、要は損をするということです。

たとえば、保険料として合計550万円支払って、受け取れる年金は毎年50万円×10年間で合計500万円、みたいな状態のことです。
この場合は550万円支払って受け取れるの500万円ですから、50万円損することになります。

その50万円は保険会社の儲けになってしまったのでしょうか?
そんなのひどい!

銀行に預けていたらわずかでも利息がついたのに、個人年金だったら増えるどころか減るなんて!!
ひどすぎる!!

と、これが実際の話であればひどい話ですが、そんなことはありません。
上記の例はわたしの創作ですし、実際にこんな個人年金保険はありません。

そう、個人年金保険というのは元本割れしません。

普通に個人年金に加入し、普通に受け取るだけで元本が減ってしまうことはないので安心してくださいね。

個人年金保険が元本割れするケース

一方で、通常の個人年金保険では元本割れしないものの、場合によっては元本割れすることもありますので、どのような場合に元本割れするのかを知っておきましょう。

医療特約などを付けている場合

個人年金保険に、入院時などに給付金が出る特約を付けることはできます。
ただしその場合は当然特約保険料がかかりますので、純粋な年金として支払う保険料に上乗せして支払わなくてはなりません。
そうすると実際に支払った金額よりも、年金として受け取れる金額が少なくなってしまうので元本割れしている状態になりますね。

ちなみに、個人年金に医療特約を付加するのはおすすめできません。
個人年金保険とは別に医療保険に加入した方が良いでしょう。

変額個人年金の場合

個人年金の中には、「変額個人年金」というものがあります。
これは運用実績に応じて受け取れる年金の金額が変わるというもので、資産運用のような商品になっています。
運用実績が良ければ年金は増えますが、運用実績が悪ければむしろ支払った保険料の合計を下回ってしまうおそれもあります。
変額個人年金に加入する場合は、元本割れするリスクを十分に理解した上で契約するようにしてくださいね。

保険会社が破たんした場合

保険会社が経営破たんしてしまうことはあり得ない話ではありません。
万が一保険会社が破たんしてしまった場合は、引受会社などによって契約は引きつがれますが、その際に受け取れる金額を減らされることもあります。
保険会社が破たんするというのはそうそうないことではありますが、万が一破たんしてしまったら元本割れするかもしれない、ということは知っておいた方が良いでしょう。

途中解約した場合

個人年金保険は普通に満期まで掛け続けていればはじめに契約したとおりの金額を受け取ることができますが、途中解約した場合は話は別です。

途中解約した場合は当然受け取れるはずの年金は受け取れません。

「でも、それまでに支払った保険料は返金されるのでは?」

そう思いますよね。

残念ながら、支払った保険料は全額返金されるとは限りません。

個人年金保険に限らず、生命保険には純粋な保障のための保険料と、保険会社を運営していく上で必要な「経費」にあたる部分の保険料があります。
つまり経費の部分にあたる保険料は返金されません。

長年かけ続けた場合は利息によって元本が増えていくので経費で減った分も相殺することができますが、契約してから間もないうちに解約してしまうと、元本が増える前の解約になるので経費の分だけ損をしてしまいます。

解約した際に払い戻されるお金を「解約返戻金」と言いますが、解約返戻金がどのように推移するかは個々の契約によって異なります。
契約した時期や被保険者の年齢などによっても変わるので、一概には言えません。

契約時に渡される提案書などに、解約返戻金の推移が載っているかと思います。
最近の契約の場合は、たいていははじめの数年間は解約してもマイナスになることが多いと思いますから、少なくとも数年間は解約しないで済むように、無理のない範囲で加入するのがおすすめですよ。

元本割れしなくても損することがある?

通常、個人年金保険というのは元本割れしないものですが、場合によっては損になってしまうことがあります。

それは、今後インフレになった場合です。

個人年金保険も含め、生命保険の保険料というのは「予定利率」というものを使って計算しています。
予定利率というのは要は金利みたいなものですね。

銀行にお金を預けた場合、その時の金利によって利息がつきますね。
今はどこの銀行に預けてもたいした利息はつきませんけどね。

一方生命保険の場合は、契約した時点で金利は確定します。
契約したときの予定利率が契約終了するまで続きます。

バブルの頃には生命保険の予定利率もとても高かったんです。
その時代に契約した人は、その後景気が悪化して銀行の金利が低くなっても、高い予定利率のままで契約が続きました。

ということは、こんな低金利の時代に契約したら、損するかもしれない、ということです。
今後アベノミクス効果でインフレが進んで、銀行の預金利率が1%とかになったとしても、生命保険の予定利率は低いままです。

今後そうなれば、確実に「こんなことなら個人年金に入らずに定期預金にしておけばよかった!」と思うことでしょう。

今から個人年金保険に加入しようと思っている人は、そのリスクは十分に理解しておいた方が良いでしょう。

人によっては、「今は予定利率が低いから個人年金に加入すべきではない」と言う人もいます。

でも、個人年金の魅力は他にもあります。
いくら予定利率が低くても、個人年金保険の場合は定期預金などと違って、うっかり使ってしまうようなことがありません。
それこそ解約してしまえば損になることもあるので、意地でも契約を続けようと思いますよね。
しかも銀行の通帳に残高が載るわけでもないのでいくら貯まっているのかというのも普段意識せずに済みますし、貯蓄の方法としては継続しやすいのです。

たしかに予定利率は低いですし、資産運用としてはかなりしょぼい内容になっていますが、安易に投資信託などに手を出して失敗するよりは良いですし、確実にお金を貯めることができるという意味では個人年金保険を活用することも悪くはないと思います。

個人年金だけで老後資金は準備しない

個人年金保険を活用すること自体は良いと思いますが、それでも、老後資金を全て個人年金保険でまかなうことはおすすめできません。

すべて個人年金保険でまかなおうとすると、それこそあとから「定期預金にしておけば良かった!」ということにもなりかねませんし、それから、可能性としては低くても万が一保険会社が破たんしてしまった場合に、大幅に老後資金が目減りしてしまう可能性もあります。

資産運用をする際にも分散投資してリスクを減らすことが大切だなんて言われますが、大切な老後資金については特に、一つのところに預けることは避けて、一部は個人年金、一部は定期預金、というように分散させて準備した方がリスクが少ないと言えるでしょう。

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