自殺の場合でも生命保険金がおりる理由

生命保険というのは、万が一死亡してしまった場合に、残された家族の生活を支えるために加入するものです。

今は健康な人でも、若くして病気になってしまったり、不慮の事故に遭ったりして死亡してしまう可能性はありますよね。

もし突然自分が死んでしまったら、残された家族はどうなるのでしょうか?

日本の場合は遺族年金がありますし、企業によっては死亡退職金などの一時金がでる場合もありますが、それでも生活していくために十分な金額ではありません。

収入が少なくなるために、残された家族は生活に困ることになるでしょう。

そこで必要になるのが生命保険です。

生命保険に加入しておけば、自分に万が一のことがあっても残された家族の生活は守れます。

しかし一方で、生命保険の保険金は自殺による死亡の場合でも支払われます。

「突然の病気による病死や、不慮の事故による事故死など、そのつもりが無く死んでしまったときのための生命保険なのに、自殺でも生命保険金が支払われるのはおかしいのでは?」

このように、違和感を感じる人も多いのではないでしょうか。

自殺でも保険金が支払われる理由

自殺による死亡であっても生命保険金が支払われるのはなぜでしょうか。

それは、自殺が病死として扱われるからです。

普通に生きている限り、自ら命を絶とうとすることはないと思います。
しかし、精神的な病に侵されたために自殺をする、ということはあるでしょう。

つまり、自殺というのは「精神的な病が原因の病死」として扱われているのです。

だから、自殺で死亡したとしても保険金が支払われるわけですね。

自殺では保険金が支払われないこともある

自殺による死亡でも保険金が支払われるとは言え、必ず支払われるわけではありません。

免責期間がある

通常、生命保険に加入してから3年以内の自殺では保険金は支払われません。

保険金目的の自殺を防ぐためです。

特に経済的な理由で自殺しようとする場合なんかが当てはまります。
ドラマなどで、「保険金は借金の返済に充ててください」みたいな遺書を残して自殺する、というシーンを見かけることがありますが、はじめから自殺するつもりで生命保険に加入し、加入から3年以内に自殺しても保険金は支払われないことになっています。

もともと免責期間は1年間だったのですが、自殺者が増えている影響もあって、免責期間は3年に延びました。

3年間の免責期間があれば、はじめは「3年経ったら自殺しよう」なんて考えていた人でも、状況が変わったりして自殺しなくても済むかもしれません。

だから、契約後3年間は自殺では保険金は支払われないことになっているのです。

告知義務違反があった場合も支払われない

生命保険の契約をする際には、自身の健康状態について告知をしなければなりません。
持病がないか?過去に病気にかかったことはないか?など、自分の健康状態についてありのまま知らせる必要があります。

もし、持病があるのにそれを隠して契約すると、もし支払事由に該当する入院や手術をしても給付金が支払われないこともありますし、自殺したとしても保険金が支払われないこともあります。

生命保険は、うつ病などの精神的な病に関してはかなり審査が厳しくなっています。契約できない、と言ってしまっても良いぐらいです。
自殺は「精神的な病が原因の病死」というように扱われます。
精神的な病を持っている人の場合は自殺のリスクも増えるので、保険会社としても避けなければならないのです。

もし、精神的な病があるのにそれを告知せずに契約してしまうと、告知義務違反になってしまいます。

自殺する人は多いけど、保険会社はつぶれない?

日本は自殺者の多い国です。
平成10年に自殺者が年間3万人を超えるようになり、それ以降ずっと高い水準で推移しています。

これだけ自殺者が多ければ、生命保険は経営が苦しくなるようなことはないのでしょうか?

保険会社が破たんしてしまっては自分が今加入している保険の保険金も目減りしてしまう可能性がありますから、他人事ではありませんね。

結論から言えば、自殺者が多いからと言って保険会社が潰れるようなことはないと言えるでしょう。

保険会社はどのように保険料を決めているか知っていますか?

保険料は、「予定死亡率」をもとに算出されています。

「50歳の人は○%ぐらいの確率で死亡するから、支払う保険金の総額は○億円になる。○億円を準備するには契約者一人当たり○円の保険料にすればトントンになる」

といった計算です。(実際にはもっとややこしいですが)

さらに、保険料には「経費」も加算されています。
契約に使う契約書の紙代とか、保険会社の営業所で使う光熱費とか、人件費なんかも経費として加算されています。

あらかじめどれぐらいの人が死亡するのかを膨大なデータからかなり正確に算出している上、経費は別途徴収しているわけですから、自殺者が多くても「想定の範囲内」ということになります。

ちなみに、この予定死亡率の予想を大幅に超えて死者が出たような場合は、保険金を支払わなくても良いことになっています。
たとえば大きな災害があったときや、日本では無いと思いたいですが戦争があったときなどがそれに該当します。
非常時には保険金は支払う必要が無いと決められているので、保険会社はつぶれにくいんですよ。

余談ですが、非常時には保険金を支払わなくて良いとされているものの、実際には多くの保険会社で保険金は支払われています。
東北大震災や阪神淡路大震災などの地震のときも、第二次世界大戦のときでも保険金は支払われたという保険会社もあります。
それだけ保険会社はぼろ儲けしている、と見ることもできますが、確実に保険金を支払うためにはそれぐらいの儲けは必要だと考えることもできますね。

保険金をアテにして自殺してはいけない!

このように、自殺をしても基本的には保険金は支払われますが、だからと言って自殺をしてはいけません。

ニュースなどを見ていても、自殺以外に解決策はなかったのだろうか?と思いたくなる事件は多いですよね。

契約してから3年以上経っていれば保険金は出るものの、それでも残された家族や周りの人の気持ちを思うと、自殺するのは良くないと思います。

中にはどうしてもそれ以外に方法が無かった、という場合もあるでしょうが、極力自殺は避けるべきだと思うのはわたしだけでしょうか。

保険金を残すために自殺しよう、と考えている人も、とりあえず保険を解約して解約返戻金を使って急場をしのぐなどして、他の解決方法がないか探ってみるようにしてはいかがでしょうか?

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