死亡保険金は、お葬式には使えない!?

万が一のことが起こったときのために、生命保険に加入している人は多いと思います。

でも、生命保険で受け取れる死亡保険金、お葬式のときに使えない、と言われたらどうでしょうか?

「いやいや、そんなバカな話があるか!」

って思いますよね。

どういうことなのか、解説します。

お葬式代について

まず、お葬式代というのは、「いつ」支払うものなのでしょうか?

これは葬儀社によって対応がさまざまなのですが、お葬式が終わった日に支払いをするところもありますし、お葬式が終わったあとに請求書が送られてきて支払う、という場合もあります。その場合は1週間程度でしょうか。

お葬式代を先払いすることはなかなかありませんし、事前に見積もりをしてもらい、それにのっとってお葬式がとりおこなわれ、その後に支払いをする、というのが一般的です。

死亡保険金はいつもらえる?

一方、生命保険の死亡保険金はいつ入金されるのでしょうか?

死亡保険金は、死亡保険金請求書が保険会社に届いてから5日~1週間程度で入金されます。ただし、土日・祝日をはさめばもう少し時間がかかります。

つまり、お葬式が終わった段階では、まだ死亡保険金は入ってこないのです。お葬式が終わったあとに請求書が送られてくる場合は間に合うかもしれませんが、「5日~1週間」というのはあくまでも目安であって、場合によってはもっと長い期間がかかることもあります。(1か月程度など)

そうなると、なかなかお葬式代が支払えなくて困ってしまいますよね。
では、他の人はどうやってお葬式代を支払っているのでしょうか?

お葬式のときには預貯金も使えない!?

死亡保険金が間に合わなくても銀行にいくらかお金が入っているから大丈夫だろう、と思われるかもしれません。
でも、口座名義人が死亡した場合は、その預金は「相続財産」です。銀行に死亡したことを届ければ口座が凍結されて、引き出せなくなってしまいます。

ただ、実際にはそこまで細かいことは言われません。
暗証番号さえ分かれば死亡届などを出さずに遺族が引き出すこともできますし、預金口座にある程度の蓄えがあればお葬式代として使えます。
ただし、あくまでも相続財産の一部ですから、相続人が複数いる場合などは注意が必要です。お葬式代を支払ったために相続財産が減るわけですから、場合によっては揉めることもあります。

お葬式代はお香典と貯蓄から

お葬式代を払うときには、まだ死亡保険金が入っていないことの方が多いと思います。
また、銀行口座に入っているお金も、暗証番号が分からなければ引き出すことはできません。もしくは、暗証番号が分かっていても、貯蓄が全然なければお葬式代にはなりません。

ですから、もし自分が死亡してしまった場合は遺族が自分のお金で支払わなくてはなりません。

まずお葬式代をすると、香典をいただきますね。それを、そのままお葬式代の支払いに使うのは一般的です。
そして、香典だけでは足りない場合は、残りのお金を遺族が負担します。

つまり、遺族に十分なお金がなければ、お葬式代の支払いに困ってしまう、ということになりかねません。
生命保険の死亡保険金というのは、「いったん遺族が立て替えた分を補てんするもの」だと考えた方が良いかもしれませんね。

ちなみに一般的には、故人の銀行口座からお金を引き出してお葬式代の支払いに充てることは多いです。
ただ高齢でそれなりに蓄えもあるなら良いですが、蓄えもなく、遺族にも十分な蓄えが無い場合もあります。
そんなときは、どうするのでしょうか?

お金がないからと言って、お葬式ができないわけではありません。
香典でも足りない場合は、残りのお金を分割払いにすることもできます。クレジットカードが使えるところもあります。

ただ、すべての葬儀社が該当するわけではなく、中には分割払いに応じてくれる葬儀社がある、というだけですから、お金にゆとりが無い場合はあらかじめ分割払いができるかどうかを確認しておかなければなりませんね。
お葬式をあげるときにはいろいろとやることが多くて大変だと思いますが、支払いのことについてもしっかりと考えておきましょう。

死亡保険金請求の手続きについて知っておこう!

死亡保険金は実際に入金されるまでには時間がかかるわけですが、どのような手続きをおこなうのかをここで確認しておきましょう。

死亡保険金の請求手続きはこのような流れになります。

1.保険会社に連絡する
2.必要書類を揃えて返送する
3.保険会社が審査をおこなう
4.審査に通れば指定口座に入金される

まず、保険会社に連絡を入れます。
ただ、家族がどのような生命保険に加入しているのか知らない、というケースも実は多々あります。生命保険の保険証券は分かりやすい場所に置いておき、また、普段からお互いがどのような生命保険に加入しているのかを知らせておくことも大切です。
せっかく長年にわたって保険料を支払い続けたのに、遺族が生命保険の存在に気づかないままではとてももったいないですよね。

次に、必要書類を揃えます。
保険会社から提出するべき書類が送られてきますので、それに沿って書類を揃えましょう。
死亡保険金の請求手続きに必要な書類はこのようなものです。

・死亡保険金請求書
・被保険者の住民票
・受取人の戸籍謄本
・受取人の印鑑証明
・死亡診断書
・保険証券

これはあくまでも一例なので、実際には多少異なる場合もあります。

さて、まず死亡保険金請求書については必要事項を記入して押印するだけなので難しいことはありませんね。
住民票や戸籍謄本、印鑑証明についても問題ないと思います。
ただ、死亡診断書はお医者さんに書いてもらわなくてはならないので、すぐには済みません。ただ書いてもらうだけのことですが、実際には2~3週間かかることは珍しくありません。だから、お葬式の支払いには間に合わないのです。もちろん病院によってはすぐに書いて返送してくれるところもありますが、1か月経っても送られてこないようなら確認の電話をした方が良いでしょう。

さて、これらの書類が揃ったら、保険会社に返送します。
また、保険会社によっては住民票や戸籍謄本、死亡診断書などの書類がそろった時点で連絡を入れれば死亡保険金請求書を持って、直接訪ねてくれる場合もあります。その方が教えてもらいながら記入できるので不備なく済みますし、良いかもしれませんね。

保険会社に書類が到着したら、そこから審査が始まります。
審査というのは、不正がないかどうかを調べるものです。
「不正なんてするわけないだろう!」と思われると思いますが、残念ながら中には「保険金殺人」のようなことも実際にありますし、また、本人の告知義務違反があったというケースも存在するので、保険会社としては違法なことがおこなわれていないか、おかしなところはないか、ということを調べる必要があるのです。

と言っても大半の人は、5日程度で指定した口座に振り込まれます。
だいたい5日から1週間程度と思っておけば良いでしょう。ただ中には、審査に時間がかかってしまい1か月程度かかることもあります。もし、あまりにも遅いようであれば確認の電話を入れてみましょう。また、万が一保険会社が怪しいと感じた場合は保険会社から確認の電話が入ることもありますが、なにもやましいことがなければありのままに答えて、早く支払ってもらえるようにしましょうね。疑われると気分が悪いものですが、保険会社も慎重に判断しなければならないことなので、キレたりせずに冷静に対応してください。

このように、死亡保険金の請求には時間がかかります。
また、手間もかかります。
ただでさえ家族が亡くなってしまうとやるべきことが多く悲しみに暮れる暇もないものですが、死亡保険金の手続きは早めにしておく方が良いでしょう。特に一家の大黒柱をなくした場合は遺族にとって経済的な負担も大きくなるので、忘れずに手続しておいてくださいね。

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