高額療養費制度を実際に使ってみた

高額療養費制度、なんとなく名前は聞いたことがあるけどよくわからない、という人の方が多いと思います。

わたしは、実際に高額療養費制度を利用したことがあります。
そのときのわたしは無知で、病院の人が教えてくれなければそのまま請求された金額を支払ってしまうところでした。

高額療養費制度は、知らなければ手続きはできません。
どのようなものか知っておくことで、損をしないようにしたいものですね。
ここでは、わたしが高額療養費制度を利用したときのことについてお話ししたいと思います。みなさんの参考になれば幸いです。

突然の腹痛、初めての救急車

それは、数年前。
子どもが1歳半になり、わたしは就職活動をしていました。
夫(今は離婚しています)の収入があまりにも少ないために、わたしも働くことにしたわけですが、就職活動は難航しました。

まず、保育所に預けたばかりの我が子はしょっちゅう熱を出して呼び出しを食らいました。まぁ、そんなものですよね。
すると今度は、夫も体調を崩しました。わたしは子どもと夫の看病をしながら合間をぬって求人雑誌を見たりハローワークに通ったりしましたが、疲労が溜まってしまったようです。

ある日の朝、強烈な腹痛を感じました。
同時に吐き気もあります。下痢のような腹痛なのに何も出ず、ものすごい吐き気がするのに吐くこともできません。フラフラになりながら熱を測ってみたら38度を超えていました。そうこうしているうちにひどいめまいがして、わたしは床に倒れ込んでしまいました。

やっとのことで夫に連絡すると、たまたま仕事で家の近くを通ったときだったので、すぐに帰ってきてくれました。
そして、救急車を呼んで、パジャマのまま病院へ運ばれました。
意識がもうろうとする中で、初めての救急車に少し興奮したことは内緒です。

急性腸炎、入院。

診断は、「急性腸炎」でした。
たいした病気ではありません。

急性腸炎の場合は入院しなくても、自宅療養でも良かったのですが、小さい子どもがいれば自宅療養できるわけもないので、夫やなぜかついてきた大家さんの勧めもあって、入院することになりました。

2日間は点滴のみで絶食。

そして、その後おかゆから回復食を始めましたが、再度症状が悪化したりして結局1週間も入院しました。
その間、念のためということで胃カメラと大腸カメラも体験しました。(胃カメラは二度とやりたくありません!!)

まぁ結果としては何も異常はなく、「神経性のものでしょう」なんて言われて自分のメンタルの弱さを痛感したわけですが、病弱なわりに入院経験のなかったわたしとしては、貴重な入院体験となりました。

請求額、12万円♪

数年前の話なので正確な金額は覚えていませんが、たしか、請求額は12万円程度だったと思います。もっと高かったかな?

とにかく、お金がないから仕事を探していたのに、そんな金、払えるわけがありません。これを支払ってしまえば今月の生活費がなくなってしまいます。

入院するときに、夫は「親に頼んでみるからなにも心配しなくてもいい!」と言っていましたが、結果としては、子どもを預かってもらうためにむしろ3万円親に渡していました。
えぇ、こんなことがずっと続いたから離婚したわけです。

そもそも夫の両親をアテにしてしまったわたしも悪いのですけれど、当時まだ23歳のひよっこだったということで許してもらえるとうれしいです。今はそんなヘマはしません。

さて、病院の窓口で固まっているわたしを見て、窓口の人が、「分割で支払いますか?」と言ってくださいました。医療費って、分割払いができるんですね!
そこで、月々2万円ずつの分割払いをしてもらうことになりました。

さらに窓口の人は、高額療養費制度について教えてくれました。当時は国民健康保険だったので、区役所に行って手続きすれば、払い過ぎた分は戻ってくるということを教えてくれました。

病み上がりとは言えのんびりしていられませんから、わたしはその足で区役所に向かいました。
そこで病院でもらった請求書を見せて、高額療養費の手続きをしたい、と申し出ました。

すると、いろいろ状況を聞かれて、「非課税証明書」をもらってくるように言われました。そうです、低所得だと医療費が安くなるんです!

非課税バンザイ♪
なんてことを考えながら2階へ行き、非課税証明書を入手しました。

再び1回の窓口に戻ると、「高額療養費支給申請書」というものを渡されて、その場で必要事項をサクサク記入。

手続きに必要なモノも不備なく持参していたのでとってもスムーズでした。

必要なものはこちら。

・病院の領収証
・国民健康保険証
・預金通帳
・印鑑

高額療養費制度はお金が戻ってくる制度

高額療養費制度では、「限度額」というものがあって、それを超えた分は支払わなくてもいい、という制度です。
あらかじめお金がかかることが分かっていれば、先に手続きしておいて「限度額認定証」を発行してもらうことで、病院の窓口での支払額は限度額までになります。

今回の場合は後から手続きをしたので、手続きして、限度額を超えた分は自分の銀行口座に振り込まれる、という流れになります。

手続きをしてから数か月後。
※正確には覚えていないのですが、だいたい3か月かかると言われています。

振り込まれた金額は、8万円強

うわー!大金です!!

わたしは、すぐに病院へ行って、残りの支払額を精算しました。分割払いってどうも苦手で、「債務がある」と思うと落ち着かないんですよね。

こうして、わたしは高額療養費制度によってかなり救われました。
わたしの場合、住民税課税世帯だったおかげで限度額は「35,400円」だったのが大きいです。12万円の請求のうち食事代などは保険と関係ないので対象になりませんが、保険適用分の差額が返ってきました。一般的な所得の人だと、限度額は8万円程度になります。

生命保険の給付金は生活費になりました

ちなみに当時わたしは、生命保険にも加入していました。
と言っても加入していたのは県民共済でしたが、入院日額4千円だったので(多分)、2万8千円の給付金です。
高額療養費の振込は数か月かかりましたが、県民共済は手続きしてから1週間も経たずに入金されたと思います。いただいた給付金は、無事に生活費になりました。

知らないと損する制度はたくさんある

ちなみに、当時わたしは仕事を探していました。
子どもを保育所に預けても、「求職期間」は3か月です。はじめの1か月は子どもと夫の看病に追われ、2か月目の半ばに入院。残された求職期間は1か月ちょっとでした。

でもその後、わたしは無事に仕事を見つけることができました。
生命保険のアフターサービスの仕事です。一般的なセールスレディとは違って、顧客のアフターフォローをする仕事。住所変更などの手続きや、もちろん給付金請求の手続きにも携わりました。

他にも保険の見直しをしたりいろんなお客様と接する中で、高額療養費制度をはじめ、公的保障の内容についてもずいぶんと勉強しました。
やっぱり、知らないことで損をしていることってたくさんあると思います。国民健康保険料の減免制度、国民年金の免除制度、知らないまま、生活が苦しいのに高い保険料を払っている人はたくさんいると思います。高額療養費の制度にしても、知らないまま請求していない人も多いハズです。

高額療養費制度は、請求期限があって、2年を過ぎると時効になってしまいます。
こうした制度を知らないことで損していることって多いと思いませんか?

わたしは入院をしたおかげで保険会社で働くことに興味を持てましたし、保険会社で働いたことによってたくさんの知識を得ることができました。

でも大半の人はそうではありませんよね。
本当は自分で勉強するのが一番良いと思いますが、実際には難しくて分からない、ということも多いと思います。
だから、分からないことがあれば、とことん人に聞くのがおすすめです。意地悪に見える役所の人も、こちらから聞けばちゃんと教えてくれます。また、保険会社の担当者でも、公的保障の制度については勉強しているはずですから、一般の人よりは詳しいはずです。とことん聞いてみましょう。

わたしの高額療養費制度の請求体験談はいかがだったでしょうか?
みなさんにとって、何かのヒントになればうれしいです。

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