国民年金基金について知りたい

国民年金基金、名前だけは知っている、という人も多いと思います。

でも、具体的にどういう制度なのか知らない、という人が大半だとおもいますので、ここでは国民年金基金がどういう制度で、いくら支払っていくらもらえるのか、ということについて紹介してきます。

国民年金基金の概要

会社員の人であれば厚生年金に加入するので、所得に応じて年金保険料が給料から引かれて、その分受け取れる年金額が上乗せされます。

一方自営業やフリーターなどで国民年金のみ加入しているという人は、会社員のように上乗せがありません。
そこで、1991年に始まったのが国民年金基金です。

国民年金だけでは、満額もらえても月々約6万5千円程度。
国民年金基金に加入すると、任意で金額を設定できて、月々数万円~の上乗せができます。

加入は任意ですが、社会保険料控除の対象となるの節税効果も見込める年金制度ということになります。

国民年金基金の掛け金と年金額は?

国民年金基金は、掛け金の上限を6万8千円として、任意に口数を決めることができます。
一口目と二口目以降で掛け金は変わっているので、まずは一口目から見てみましょう。

一口目は年金月額2万円の終身年金

一口目は、年金月額や年金期間を選ぶことはできず、必ず
年金月額2万円 終身年金
に加入しなければなりません。
終身年金とは、一生続く年金のことで、国民年金や厚生年金と同じものですね。民間の保険会社でよくある「10年間」など期間が決まっているものは有期年金と言います。

月額2万円の上乗せになりますから、国民年金と合わせると月額やく8万5千円、年額約102万円受け取ることができます。

また、国民年金基金はA型とB型があります。
A型は保証期間があるもので、B型は保証期間がありません。
A型を選ぶと保障期間が15年つくので、万が一途中で死亡したとしても、15年分のうちまだもらっていない分は遺族に支払われます。
B型は、もし亡くなってしまえばそこで終了です。

遺族が受け取れる方がトクなような気もしますが、保証期間があるとその分掛け金も高くなるので、本当に遺族にお金が必要かどうかよく考えて決めましょう。

掛け金は年齢に応じて決まっていて、たとえば30歳の男性であれば、

A型:9,740円
B型:8,560円

です。
高いと思われるでしょうか?

でも、これは民間保険会社の終身年金に比べれば安いんですよ。
ちなみに、共済になりますが全労済の終身年金では、年金月額2万円を上乗せするためには12,820円の掛け金が必要です。(30歳男性の場合)

二口目以降は有期年金も選べる

二口目以降は、掛け金上限を6万8千円としてその範囲で何口でも加入できます。

年金タイプは終身年金と有期年金があります。

終身年金は、一口目と同じようにA型とB型から選択できて、年金月額1万円単位で設定できます。

有期年金は、タイプがⅠ型からⅤ型まであり、こちらも年金月額は1万円単位で設定できます。
有期年金のⅠ型からⅤ型について、もう少し詳しく見ておきましょう。
有期年金とは、民間の保険会社によくある「10年間」など期間が決まっている年金のことです。
国民年金基金では、このような種類があります。

・Ⅰ型 65歳から15年間
・Ⅱ型 65歳から10年間
・Ⅲ型 60歳から15年間
・Ⅳ型 60歳から10年間
・Ⅴ型 60歳から5年間

それぞれの掛け金は、30歳男性の場合でこのようになります。

・Ⅰ型 3,560円
・Ⅱ型 2,475円
・Ⅲ型 3,880円
・Ⅳ型 2,700円
・Ⅴ型 1,405円

こちらも、民間保険会社の個人年金保険に比べると割安です。
さらに民間保険会社の個人年金保険の場合は、月額1万円単位では申し込めず、年金年額30万円以上などと決まっている場合が多いので、こまかく設定することができません。

国民年金基金の掛け金は全額が社会保険料控除の対象

国民年金基金の掛け金は、「社会保険料控除」の対象になります。

会社員の方であれば、年末調整をしますよね。自営業の人は確定申告をすると思います。そのとき、所得税の計算をする前に、所得から「経費」として引くことができるものとして、「基礎控除」「配偶者控除」「医療費控除」などさまざまな項目を引くことができます。そのうち「社会保険料控除」というのは、自営業の人であれば国民健康保険料や、国民年金保険料を全額経費として引くことができる、というものです。
会社員の人であれば、健康保険料、厚生年金保険料が全額所得から引かれています。

国民年金基金も、社会保険料控除の対象となりますので、もし年間12万円の掛け金を支払っていたとしたら、所得税が1万2千円ほど安くなると言うことです。(税率10%の場合)
これが30万、40万という金額になれば、軽減される所得税も3万、4万と大きくなり節税効果が望めます。

民間保険会社の個人年金保険の場合は「個人年金保険料控除」という制度の対象なので、上限4万円しか引けないことを考えるとかなりお得感がありますね。

国民年金基金に入りたい!

国民年金基金、ここまで見てきたらお分かりだと思いますが、なかなか魅力的な制度ですよね。

ただ、国民年金基金は、会社員の人は加入できません。
会社員で厚生年金に加入している人は、国民年金基金ではなく、任意で「厚生年金基金」に加入することができます。

国民年金基金は、自営業の人が加入するイメージがありますが、厚生年金に加入していない人であれば失業者、学生、フリーターなどでも加入できるので、老後の備えをする方法の一つとして、検討してみてはいかがでしょうか。

ただし、国民年金保険料の免除を受けていたり、滞納がある場合は加入できません。国民年金基金に加入する余裕があるなら先に国民年金を支払わなくてはなりませんからね。
もし、未払いの分がある場合は先に国民年金を精算しておくようにしましょう。

また、国民年金基金は自由に脱退することはできません。
国民年金保険料の免除を受けることになるぐらい生活に困窮してしまったとか、就職して厚生年金に加入するとか、相応の理由がなければ脱退できないので本当にちゃんと支払っていけるのかを考えてから加入しましょう。

ちなみに、民間保険会社の個人年金保険の場合は、途中で解約した場合は解約返戻金が帰ってきますが、国民年金基金の場合、お金はかえってきません。支払った掛け金は将来の受け取り年金に加算されることになるので、今すぐお金が必要、というときにも貯蓄としての機能は果たしてくれません。個人年金保険の場合も、保険料には手数料も含まれているので支払った保険料が全全額帰ってくるわけではありませんが、加入期間が長いほど解約返戻金は多くなります。

自営業の場合は売上の減少などにより一時的に生活が苦しくなる可能性もありますよね。個人年金保険なら最悪の場合解約したら現金が手に入りますし、解約しなくても、「契約者貸付制度」を利用して一時的にお金を借りることもできます。

国民年金基金と個人年金保険の併用がおすすめです

このように、国民年金基金は魅力的な制度ではあるもののデメリットもあるので、国民年金と国民年金基金だけに頼るのは危険かもしれません。
リスクをかんがえるなら、国民年金基金には最低限だけ加入しておいて、あとは個人年金保険で補う、という方法も考えてみても良いのではないでしょうか。

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