解約返戻金の範囲内で保険料を立て替える自動振替貸付制度

生命保険には、契約している保険を担保にして、解約返戻金の一定範囲内でお金が借りられる契約者貸付制度というものがあります。一時的に生活が苦しくなったときなどには、とてもありがたい制度です。

契約者貸付制度を利用する際には審査などは不要で、解約返戻金の貸付枠があればいつでも借りることができます。

一方、「自動振替貸付制度」というものもあるのは、ご存じでしょうか。

自動振替貸付制度とは、保険料の引落ができず、払込の猶予期間も過ぎても払込がなかった場合に、解約返戻金の範囲内で保険料を立て替えてもらえる制度です。

生命保険というのは、保険料を支払わなければ効力がなくなってしまいます。

通常、保険料の支払いが期日までに完了しなかった場合、「猶予期間」があります。猶予期間のあいだに支払えば良いのですが、猶予期間が過ぎると、保険契約は失効します。

猶予期間は、月払いの契約の場合、払込期月の翌日の末日までとなっています。たとえば5月15日が契約応当日の契約では、5月分の保険料の猶予期間は6月30日までとなります。

ですから、基本的に2か月遅れたらアウト、と思っておきましょう。ちなみに、仮に2か月連続で引落ができなかったとしても、窓口に出向いて支払ったり担当者に支払うこともできます。

引き落としができなくても猶予期間内に支払うことができれば失効せずに済みますよ。また、その際には2か月分の保険料が未納になるわけですが、とりあえず1か月分だけでも支払えば失効は免れます。(ただしその後毎月1か月遅れの支払いになってしまうので、なるべく早めに2か月分を精算するようにしましょう。)

もし、猶予期間内に保険料を支払えなかった場合は、保険は失効します。

でも、解約返戻金のある保険、たとえば終身保険や学資保険などの場合は、解約返戻金の中から保険料を立て替えてもらえます。この立替に関しては特別な手続きは不要で、自動的に立て替えられます。

自動振替貸付制度によって保険料が振り替えられる限りは、保険料を支払っていなくても保険契約は失効せずに継続させることができます。ただ、解約返戻金の利用可能額を限度額まで使ってしまえば、それ以上の立替はできなくなるので、そのときには保険は失効することになります。

また、終身保険など、自動振替貸付制度が利用できる契約でも、すでに契約者貸付制度を限度額いっぱいまで使っていれば、立て替えてもらうことができずに即失効してしまいます。さらに、契約してからの年月が浅い場合は解約返戻金も少ないので、自動振替貸付制度が利用できないか、利用できても数か月で限度額いっぱいになってしまいます。

生命保険の解約返戻金というのは、契約してから数年の間は非常に少ないです。これは、手数料にあたる部分が引かれるためで、支払った保険料よりもかなり低くなっているので注意が必要です。長年契約している保険であれば十分な解約返戻金があります。

自動振替貸付制度が適用された場合も、契約者貸付と同じように、利息がかかります。貸付利率も契約者貸付制度と同じで、返済をせずに放っておくと年複利で利息が元金に組み入れられてしまうので注意しましょう。

ちなみに、保険料の立替自体は自動的におこなわれますが、立替がおこなわれた場合には書面でのお知らせが届くので、保険会社からの手紙はしっかり目を通すようにしましょうね。必ず通知はありますから、もし確認を怠って貸付の残高が膨らんでしまっていたとしても、どうしようもありません。

毎月、ちゃんと保険料が引き落とされているかどうかも確認するようにしましょう。

また、生活が苦しくとても保険料を払っていけそうにない、という場合は、早めに保険会社に相談することをおすすめします。ずっと自動振替貸付制度を利用していると解約返戻金はどんどん減ってしまいますし、いずれ失効してしまえば保険に入った意味がなくなってしまいます。

保険の見直しをしてコンパクトな保険に切り替えたり、一部を減額すれば保険料の負担を減らすこともできますし、払済保険にすればそれ以降の保険料の支払いはストップできます。どの方法が最善なのかは契約者の状況によっても異なるので、一人でかんがえずに担当者に相談してみましょう。

自動振替貸付制度の利用は、一時的にお金が苦しい場合は仕方ないことですが、早めに精算して、貸付の残高が残らないようにしましょうね。

返済はいつでもできて、指定口座への振込や、振込用紙による振込、保険会社によっては契約者カードを使ってATMで返済することもできます。自動振替貸付制度はありがたい制度ではありますが、なるべく利用しないで済むように、気をつけましょうね。

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