生命保険に入っていない両親。今からでも入るべき!?

親が歳をとってくると、
「いずれは自分が介護することになるのかな」
「お葬式は自分が喪主をしなければならないな」
などと考えることが増えてくると思います。

そんな中、「うちの親は生命保険に入っていないみたいだけど……なにかあったらどうするんだろう?」と不安になる方もいらっしゃると思います。

生命保険に加入している人は多いですが、すべての人が加入しているわけではありませんし、加入しなければならないものでもありません。しかし、なんとなく、生命保険に入っていないというのは不安ですよね。

特に専業主婦などで日中テレビを見ることが多い方は不安になりがちです。
日中、テレビのコマーシャルで多いのが生命保険です。特に、シニア向けの生命保険のCMはよく見るのではありませんか?

「持病があっても入れる!」
「この年齢でも、こんなに安い保険料で!」

などと宣伝していると、生命保険に入らなければならないような気がしてくるものです。
一般的に、生命保険というのは年齢が上がるほど保険料も高くなるものですし、年齢が高くなるほどなんらかの健康問題があって加入が難しくなってきます。

そんなところに、「月々3,000円で!」なんていうCMを見れば「そんなに安いなら契約しよう!」と思う人は多いでしょう。また、健康に問題があって保険に入るのが難しいと知れば、逆に生命保険に入りたい気持ちになるものです。ダメと言われればやりたくなるのが人間ですよね。

親御さんが生命保険に入っていないということを知った人も、なんとしてでも保険に入ってもらいたい!と考える人は多いものです。生命保険に入ってもらわなければ、いずれ入院や手術となったときに医療費が支払えないかもしれませんし、万が一お亡くなりになった場合はお葬式代も工面できないかもしれません。

でも、すでに高齢の親御さんが、今から生命保険に入るのは本当に得策なのでしょうか?

まず、医療保障について考えてみましょう。
医療保障とは、入院や手術をしたときなどに給付金がもらえる医療保険などです。

医療保険は、実はなかなか元の取れない保険です。
平均入院日数は短くなってきていますし、通院治療が増えてきた中では入院保障が手厚くても大して役に立たない、ということが少なくありません。たとえば入院日額5千円の医療保険に加入していて、30日間入院すれば15万円を受け取れます。
それに対して支払う保険料はいくらになるのでしょうか?
入院日額5千円の医療保険に、70歳男性が加入する場合の保険料は安くても6千円程度です。
月額6千円として、1年で7万2千円、2年で14万4千円になりますね。平均寿命まで生きるとすれば、79歳まで支払い続けるので9年間ですから、保険料の総額は648,000円となります。入院給付金だけなら、約130日入院しなければ元がとれません。さらには生命保険の入院給付金には1入院あたりの限度日数や、保険特有の数え方があって、入院したからといって必ず給付金がでるとは限らない、ということもあります。

これが、若い人なら話は別です。
現役世代であれば、医療費も3割負担で高齢者よりも高いですし、高額療養費の限度額も高いです。さらに仕事を休んだ分、生活費の補てんも必要になったり、子どもがいれば託児所やベビーシッターの利用料など思わぬ出費もかさみます。

でも高齢者であれば、医療費自体が安く、高額療養費の限度額も低く抑えられています。さらには仕事をしている人は少ないですから、生活費の心配は必要ありません。さらにそれなりに預貯金が蓄えられている場合も多いので、医療保険に入る必要が全くない、という人も多いんですよ。保険料の安い保険を見るとつい「入りたい!」という気持ちになってしまうものですが、いくら安くても必要のない保険にわざわざ加入するのはお金がもったいないですよね。また、保険料が安い保険というのは、総じて保障内容も安い、つまり保障も少ないのです。このように、医療保険への加入は必要ない場合も多いということを覚えておいてくださいね。

では、死亡保障についてはいかがでしょうか?
お葬式代の相場は200~300万円と言われています。「うちの親は絶対にそんなお金もってない……自分も持ってない……」という場合は、不安でたまらないと思います。
でも、そもそもお葬式というのは強制でも義務でもありません。結婚式をしない夫婦だっていますし、成人式に出席しない人もいますよね。それと同じです。その場合は火葬するのに必要なお金さえ整えば良いので、10万円もあればできるでしょう。(棺代などで案外かかってしまいますが)
また、お葬式をする場合も、最近は10万円台でできる葬儀社もあります。公営の斎場を借りておこなう場合も、10万円台で可能です。お葬式をするからと言って200~300万円かかるというわけではありませんから、安心してくださいね。お葬式を親族だけですれば香典返しも不要ですし、そんなにお金はかかりませんよ。
と言っても、やはり「お葬式は人並みにしてあげたい」と思われるのでしたら、お金を準備しておく必要があるでしょう。もし、親御さんが望まれるのであれば、今からでも貯蓄を始めなければいけません。たとえば現在70歳の親御さんで、10年間で200万円貯蓄しようと思えば毎月16,000円程度の積立が必要となります。また、自分自身が、「親のために人並みの葬式をしてあげたい」と思うなら、貯蓄に協力する必要があるでしょう。
ちなみに、この200万円を保険で準備しようとする場合、12,000円前後で加入できます。(70歳男性の場合)もしこの金額を支払うことが可能であれば、十分なお葬式代を準備することができますね。

このように、親御さんが高齢で生命保険に加入していなくても、なんとかなるものではあります。若いうちから保険に入っていればいろいろなメリットがあるものですが、年齢が上がってから保険に入るのは得策ではないという場合が多いので、生命保険を利用せずに対処する方法を考える方が良いかもしれませんね。特に医療保障については、保険に加入するよりも、貯蓄した方が断然得でしょう。

また、このような問題は、起こってから考えるのではなく、事前に話し合っておきたいものです。
高齢な両親に、保険の話をするのはあまり良い気分ではないですよね。親御さんからすれば「早く死ねということか?」なんて思ってしまわれるかもしれません。そうではなく、なるべく早めに、生命保険の話をしておきましょう。

生命保険というのは万が一のときには役立つものですが、お互いがどんな保険に加入しているのか、そもそも保険に加入しているのか、ということを知らなければ請求のしようもありません。実際、自分が知らなかっただけで実は保険に入っていた、ということもあり得ます。ちなみに生命保険の保険金請求の時効は3年です。(保険会社が時効の援用、つまり時効であることを主張する必要がありますが、時効があることについては知っておきましょう。)
家族間でもお互いがどんな保険に入っているのか知らない、ということもありますが、それでは保険が本来の役目を果たせないこともありますから、ぜひ話し合っておいてくださいね。

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