生命保険の配当金の説明

生命保険のパンフレットなどを見ていると、「配当金」と書かれているのに気づきます。配当金と言えば株の配当を思い浮かべる人が多いと思いますが、どうして生命保険に「配当金」がつくのでしょうか?

生命保険の保険料がどのように決まるのか知っていますか?

生命保険の保険料は、3つの予定率にもとづいて決められています。それは、

・予定死亡率
・予定利率
・予定事業比率

まず予定死亡率というのは、統計にもとづいて「○歳の人が死亡する確率は○パーセント」ということが分かっています。そのデータにもとづいて、「○歳の人は○人ぐらい死亡するから、保険金を支払うためには○○円必要だ」という計算をして、その必要な金額を、わたしたちが負担しているのです。

この予定死亡率を多めに見積もるか、少なめに見積もるか、というところでも、保険料に差が付きます。

予定利率というのは、銀行でいう金利のことです。銀行にお金を預けると、銀行の中の人が、そのお金を運用して利益を出します。そして「お金を運用に使わせてくれてありがとう」ということで、利息がつくわけです。

生命保険の場合は、はじめに利息分を、保険料から割引しています。「これから○円ぐらいの利益がでる予定だから、本当は1万円の保険だけど、9,800円にしておきますよ」といったイメージです。この予定利率は金融庁が決めている「標準利率」にもとづいて決められるので、保険会社による差はほとんどありません。

予定事業費率は、いわば「経費」のことです。保険会社からもらう提案書に使われている紙代や印刷代、人件費、営業所の光熱費など、保険にかかる経費が保険料に上乗せされています。

この経費をたっぷり取るか、コスト削減をして経費を少なくするかによって、保険料は変わります。

さて、このような3つの予定率にもとづいて決められる保険料ですが、予定率というのはあくまでも「予定」です。予定通りにいかないことも多々あります。

と言っても、保険会社が破たんすればたくさんの人に迷惑がかかりますから、基本的には保険料は高めに設定されています。そうでないと健全な経営ができなくなるかもしれませんからね。

ただ、多めに見積もっていたものの、予定よりも死亡する人が少なかったり、予定よりも運用がうまくいったり、予定よりも経費が削減できたり、ということはあります。その場合、保険会社がまるまる儲けるというのはなんだかイヤな気持ちになりますよね。

実際、保険会社はこうした「余りのお金」をまるまる懐に入れているわけではありません。こうした「余りのお金」のことは、予定死亡率の場合は「死差益」、予定利率の場合は「利差益」、予定事業費率の場合は「費差益」と言います。

こうした利益のの一部を契約者に還元するのが、「配当金」というわけです。

ただ、この配当金はいつ支払われるのでしょうか?保険を契約している人でも、配当金をもらった覚えがない、という人が多いと思います。

現在販売されている生命保険は「利差配当」のみがつくというものが主流です。3つの予定率のうち、予定利率よりもうまく運用できたらその分は契約者に還元する、というわけですね。

よくある商品名で「5年ごと利差配当付き○○保険」というものがあります。これは、5年ごとに利差配当が受け取れる保険ですが、特に必要なければそのまま保険会社に積み立てておくことができます。それが「積立配当金」です。

積立配当金をずっと置いておけば、学資保険や養老保険の場合は満期時に満期保険金にプラスして支払われます。また、このときもすぐに受け取らずに保険会社に据置しておくこともできます。

配当金を積み立てておけば「積立利率」によって利息もつきます。また、そのまま据置しておけば「据置利率」による利息が付きます。

積立利率や据置利率は銀行の金利よりも有利な場合が多いので、すぐに使わないのであれば保険会社で積み立てておくのがおすすめですよ。

ちなみに5年ごとに配当金が支払われるものであれば、契約して6年目から配当金が支払われるようになります。

また、最近多いのは「無配当」タイプです。これは、配当金を支払わない代わりに、保険料を安くしてあるものです。

実は配当金は、現在は基本的に「0円」か、ついても数百円レベルです。かつては配当金が数百万円、なんていう時代もあったのですが、そんなものは今はありません。

配当金が0円に等しいのであれば、無配当の方がお得、ということですね。ここ20年間ほどは、銀行の預金利率も低く、生命保険の配当金もほとんどついていませんから、無配当の生命保険はとても人気があります。

ただ、今後のことは分かりません。再びバブルが到来することもあり得ますし、バブルとまでいかなくても金利が上昇してくることはあるでしょう。それに賭けて配当付きの保険を選ぶのか、淡い期待はしないで無配当を選ぶのかは自分で決めなければいけません。

また、20年以上前に契約した保険がある人は、自分の保険の内容をしっかり確認しておくことが大切です。昔は、保険の営業も今ほどの制約を受けておらず、あたかも配当金がたっぷり支払われるかのように宣伝して契約を迫っていた、ということも事実としてあります。

当時の提案書には、「満期時○○万円+積立配当金○○万円」というように書かれていました。もちろん小さな字で「※この配当金は確約されたものではありません」などと書かれているのですが、それに気づかず鵜呑みにして契約した人も多かったのです。

満期保険金というのは契約時に固定されるものなので、保険会社が破たんしない限りは確約されたものですが、配当金はあくまでも、実際に利益が発生した場合にしかつきません。そのことを知らずに、満期を迎えたときになって、「思っていた金額の半分しかない!」という事実にびっくりしてしまうことがあります。

実際には配当金についてはその都度お知らせがあり、必ず金額は明記されているものです。こまめに保険会社からの手紙に目を通していれば早くに気づいたものですが、保険会社からの手紙は読まずに捨ててしまう、というような人は、満期になるまで気づかないのです。

もしその満期金を老後の生活費などに使う予定であれば、大きく予定が狂ってしまいます。自分の保険の配当金がどうなっているか、必ず確認しておきましょう。

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