郵便局の学資保険が安心?

学資保険と言えば郵便局。

そんなイメージをお持ちの方も多いようです。たしかに、一昔前までは学資保険と言えば郵便局でした。

今の親世代の人たちは、自分が進学する時に、郵便局の学資保険のお金を使った、という人が多いので、良いイメージがあるのです。今のじいじ・ばあば世代はもっと顕著です。

つまり、自分が親として子どもを育てるときに、郵便局の学資保険に入っていたおかげで子どもに十分な教育を受けさせてやれた、という経験をしている人が多いんですね。

ただ、それは、時代のおかげという部分が大きいです。今よりも銀行の利率も高く、お金を預ければ2倍、3倍になってきたような時代がありましたから、当然学資保険でも、少しの保険料で、たくさんの教育資金を準備することができたのです。

そこで、今の親世代が子供を産むと、じいじ・ばあばが「郵便局の学資保険に入りなさい」というアドバイスをくれます。
ところが現在、そんな魅力的な商品はどこにもありません。

高金利が魅力のネット銀行の定期預金ですら、利率は0.2%程度です。(2013年4月現在)

ちなみに、「郵便局の学資保険」というものは、今はありません。ご存じのように、2007年から郵政民営化が始まりました。
そこで、郵便貯金は「ゆうちょ銀行」へ、簡易保険は「かんぽ生命」として生まれ変わりました。

中身的にはほとんど変わっていませんが、現在は「かんぽ生命の学資保険」ということになります。

さて、親世代が子どもだったころはまだ景気も良かったのですが、現在はどうでしょうか。お金を預けても全然利息がつきません。そこで、学資保険に入るときには、少しでもお金が増える保険がいい、というニーズが生まれました。

そんな中で人気を集めているのがソニー生命やアフラックといった保険会社の学資保険です。これらは保障内容をシンプルにして、返戻率が高いので人気があります。

もともとは育英年金や子どもの医療特約などの保障を充実させた学資保険も多かったのですが、最近ではそういった保障をそぎ落として、貯蓄機能を重視した商品が増えてきています。

では、かんぽ生命の学資保険は、どのような内容になっているのでしょうか?

かんぽ生命の学資保険には、「新学資保険」「新育英学資」の2種類があります。育英学資の方は、その名の通り育英年金がついているプランですね。

かんぽ生命の学資保険の特徴は、「倍額保障」がついていることです。これは、「契約日(責任開始の日)から1年6か月を経過後、不慮の事故を直接の原因として、その事故の日から180日以内に亡くなられたとき、または当社所定の感染症によりお亡くなりになったときにお支払いする保険金です。」(かんぽ生命HPより)

たとえば300万円の契約なら、条件に該当すれば600万円受け取れる、というシステムです。

それから、医療特約を付けることができます。入院や手術をしたときに給付金が受け取れます。

さらにかんぽ生命の学資保険は、「生存給付金」の有無が選べます。生存給付金というのはいわゆるお祝い金のことで、18歳満期のプランなら、中学校入学時と高校入学時にもお祝い金が受け取れるようになっています。

満期については、18歳、22歳のほか15歳満期のものもあるのが特徴的ですが、15歳満期を選ぶことはあまりないかと思います。

ここでは他の人気の学資保険と比較するために、育英学資については置いておいて、新学資保険について詳しくみていきましょう。

契約できるプランは、

15歳満期
18歳満期生存給付金付き
18歳満期
22歳満期生存給付金付き

の4パターンになります。

それぞれ、総額300万円受け取りたい場合はこのような受け取り方になります。

【15歳満期】
15歳満期時に300万円

【18歳満期生存給付金付き】
中学入学時:25万円
高校入学時:25万円
大学入学時:250万円

【18歳満期】
大学入学時に300万円

【22歳満期生存給付金付き】
大学入学時:120万円
20歳の時:60万円
22歳満期:60万円

それぞれの返戻率は以下のようになります。
(契約者:30歳男性、被保険者:0歳男性)

15歳満期       :99.0%
18歳満期生存給付金付き:98.9%
18歳満期       :99.9%
22歳満期生存給付金付き:101.5%

いかがでしょうか。22歳満期のもの以外は元本割れしています。育英年金がついているわけでもなく、医療特約をつけているわけでもありません。倍額保障がついていることによって、保障部分の割合が大きくなるために、返戻率は高くならないのです。

他の学資保険と比べると、いまいちメリットを感じませんよね。

そういうわけで、「学資保険と言えば郵便局!」と言える時代は終わりました。

かんぽ生命の魅力は、少額からでも始められるという点と、全国どこにでも窓口がたくさんある、ということです。郵便局で手続きができるので、いつでも気軽に行けますし、何か困ったことがあれば相談することもできます。

ただ少額から始められると言っても学資保険の場合は50万円からとなり、他の学資保険でも50万円から契約できるところはたくさんありますし、それより少ない金額のプランがある保険会社も存在します。また、最高金額は簡保生命は300万円までです。もっと大きな金額で契約したい人には物足りないでしょう。

もし、かんぽ生命で学資保険に入るのであれば元本割れする可能性を理解しておく必要があるでしょう。

保険一括見積

保険の選び方で失敗しないための3ステップ