学資保険に医療特約や育英年金は必要?

学資保険は、元本割れしないものを選びましょう、と言われることがありますが、元本割れすると言っても、元本保証がないとか、損をするとかということではありません。

元本割れする学資保険というのは、特約がついているためです。

単純に、教育資金を貯める、という機能だけでなく、学資保険には保険としての機能もあります。その保険としての機能を極限まで削ったものは返戻率が高く、逆に保険としての機能を充実させたものは返戻率が100%を下回っている、つまり、「元本割れ」している、ということになります。

お子さんがいる人は、お父さんお母さんも、保険に入っていると思います。その保障の一部を、学資保険でまかなう、というのが、特約つきの学資保険の役割です。

いくら学資保険の返戻率が高くても、結局は別の保険にも入って保険料を支払うのですから、トータルで考えないと、得か損かは分からないものなんです。

学資保険につけることができる特約としては、子どもの医療特約と、契約者(親)に万が一のことがあった場合の育英年金です。保険会社によってつけられる特約は異なり、特約が付けられない商品もあります。

まず、医療特約が必要かどうかを考えてみましょう。

子どもがもし入院をした場合、子どもが万が一死亡してしまった場合。その時に、お金が必要かどうかで考えましょう。

子どもの場合は、自治体によっても違いますが、医療費の助成がありますよね。小学校6年までは無料など、子どもの医療費の助成は手厚いものです。ですから、基本的には医療費の支払いに困るようなことはまず無い、と思って良いでしょう。

ただ、子どもが入院する、手術をする、ということはお父さんかお母さんのどちらかが、仕事を休まなければならない、ということですよね。専業主婦であれば良いのですが、共働きだと、当然収入にも影響してきます。

子どもが入院したために会社をしばらく休んだとしても、自分が入院したときと違って傷病手当も出ませんし、長期入院になれば有休も使い果たしてしまいます。

そうした、仕事を休むことによる収入減を補う意味では、医療特約をつけておくメリットはあります。ある程度の貯蓄があればそれで対応するのが理想ですが、貯蓄が少ない場合は医療特約はあった方が良いかもしれませんね。特にひとり親家庭の場合は切実です。

夫婦共働きで収入に余裕があれば、子どもが入院してどちらかが仕事を休んだとしても影響は最小限にとどめることができますが、ひとり親家庭の場合は生活に大きな影響を与えることは間違いないでしょう。ひとり親家庭、特に母子家庭世帯は平均所得も少なく生活に余裕がない人も多いのですが、だからこそ、万一の場合に備えて保険を充実させておくことが必要ではないでしょうか。

ただ、それが学資保険の医療特約である必要はないでしょう。子どもが加入できる保険は他にもありますよね。

むしろ、子どもに保険をかけるのであれば、特約としてつけるのではなく、独立した保険の方が良いでしょう。

生命保険への加入には審査があります。健康状態に問題があると、新規での加入は難しくなります。内容にもよりますが、すでに加入している保険会社で見直しをする場合には、他社で新規で加入できない場合でも、見直しなら可能な場合もあります。

そのことを考えるのであれば、子どもが小さいうちに、保険に加入しておいて、今後なにか病気になったとしても、大人になってからでも生命保険に入れなくて困るようなことがないように、とすることもできます。

たとえば終身タイプの医療保険でも、小さいうちに加入すれば保険料はかなり少額です。そして、子どもが大人になったらその保険を子どもに受け継ぐ、ということができるんですね。

ただ、それをするぐらいなら、子どものための貯蓄を増やしておいた方が良い、という意見もあります。たしかに、医療保険の場合は何もなければすべて掛け捨てになります。総支払保険料は100万円近くになることもあるので、それなら、その分貯蓄してあげた方が有意義に使えますね。

また、ひとり親家庭などで家計にも余裕が無い場合は、県民共済に入るのがおすすめです。共済なら、掛け金は千円からで、保障も充実しています。他の保険のような内容の自由度はなく、保障内容はすべて決まっているのが難点ですが、必要な保障は網羅されています。

先進医療もついていますし、なによりありがたいのは、通院保障があることです。通常の医療保険では「入院後の通院治療」では給付金が出るものも多いですが、入院などなく、ただ通院するだけでは給付金は出ません。

共済でも「風邪で病院に行った」というものでは共済金は出ませんが、ケガによる通院では共済金が出るので、とても助かるものです。子どもはケガをすることも多いので、共済に加入するメリットはあると思いますよ。

実際には人それぞれ考え方はあると思いますが、学資保険には、医療特約をつけるメリットは薄いのではないでしょうか。

さて、次に、育英年金です。育英年金とは契約者(親)が死亡した場合に、育英年金が受け取れるものです。ここではかんぽ生命の学資保険の例を見てみましょう。

100万円、18歳満期の学資保険で、お祝い金の無いタイプで比較します。契約者は30歳男性、被保険者(子ども)は0歳男性です。

通常の学資保険では、保険料は4630円です。一方、育英年金付学資保険の場合は、4,840円ですから、保険料の差は210円になります。

そして、基準額100万円の場合は育英年金は年間12万円受け取れます。契約者が死亡後、毎年12万円受け取れるので、契約後すぐに契約者が亡くなってしまったら、受け取れる育英年金は216万円です。

もし、10年後に契約者が亡くなってしまったら、受け取れる育英年金は96万円となります。年々保障額が減少していく、「逓減定期保険」や「収入保障保険」のようなイメージですね。

一般的な収入保障保険に加入することと比べると、210円の保険料をプラスすることで216万円分の保障が付けられるというのは悪くありません。

そうすれば、契約者自身の生命保険の保障額を減らすこともできます。必要保障額が3000万円だとしたら、育英年金付の学資保険を選ぶことによって2800万円分を、自身の生命保険で準備すれば良い、ということになります。

育英年金付が良いかどうかを考えるには、まずは、保険料が得になるかを考えます。別の保険で準備するよりも、育英年金をつけて自分の保障を削る方が得になりそうであれば、育英年金付を選ぶと良いでしょう。

また、管理していけるか、ということも考える必要があります。今は、学資保険について調べているのでその必要性や、仕組みなどもお分かりかと思いますが、記憶はすぐになくなるものです。

今月中にでも学資保険に加入したとして、来年の今頃に、学資保険の基準額がいくらか、お祝い金はついているのか。ついているならいくらついているのか、育英年金はいくらもらえるのか、果たして覚えているでしょうか。

保険というのは一度契約してしまえば終わりというものではなく、たまには契約内容を確認して、合っていなければ見直す必要もあります。

でも、そのときになってどうして育英年金付の学資保険にしたのか、どうして自分の生命保険の保障額が2800万円という中途半端な金額になっているのかが思い出せなければ、意味がありません。「なんで2800万円になってるんだろう?3000万円にしちゃおう」となれば節約の意味もありませんよね。

また、学資保険に、「お金を貯める」という機能以外のものがついていればついているほど内容がよく分からず、比較もしにくくなってしまいますから、管理に自信が無い方は、「学資保険はお金を貯めるもの」「自分の保障は自分の生命保険で」「子どもの医療保障は共済で」というふうに分けた方が分かりやすいと思いますよ。

シンプルに保険を考えるのであれば、学資保険には特約はつけない方が良い。保険について調べるのがわりと苦にならず、メリットデメリットも把握できる、という人は、よく比較した上でより魅力を感じるプランを選ぶと良いですよ。

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