健康保険の保障内容~出産手当~

出産のときには「出産育児一時金」がもらえますが、それ以外にも「出産手当金」がもらえる人がいます。

出産育児一時金は健康保険に加入していればすべての人が対象となりますが、出産手当金の場合は健康保険に加入している働くお母さんのみが給付されます。

具体的には「勤務先の健康保険に加入していて、退職せずに産後も働き続けるお母さん」が対象です。ですから、出産を機に退職する場合は対象になりませんし、働いていても、国民健康保険に加入している人も給付は受けられません。

また、この出産手当がもらえるのは、健康保険に1年以上加入していることが条件です。

「傷病手当」と同じような感じです。傷病手当も、国民健康保険の場合は給付されませんし、給付される金額の計算方法も同じなんですよ。

そこで、実際にいくらもらえるのか、計算してみましょう。出産手当金は、「標準報酬月額」と「標準報酬日額」から計算していきます。

標準報酬月額とは、「月収175,000~185,000円の人は標準報酬月額は18万円」というふうに月収に応じて決められています。ここで言う月収とは手取りのことではなく、額面での金額です。

標準報酬日額は、この「18万円」を30で割ったものになります。ですから6千円ですね。出産手当は標準報酬日額の3分の2となっていますので、この場合は1日あたり4千円もらえるということになります。

出産手当がもらえる日数は、「産前42日間と産後56日間」で、計98日分というのが基本です。ただ、基準となるのは「産休に入った日」です。

5月1日が予定日の人であれば、3月21日になります。そして、5月1日に出産をして、その後56日間、6月26日までが給付対象になります。98日分だと、合計392,000円もらえるということになりますね。

ただ、出産予定日というのはずれることが多々あります。「産後56日間」というのは変わらないのですが、「産前42日間」というのは実際には変動する日数です。

3月21日に産休に入っても、もしかしたら予定日よりも早く、4月25日に生まれるかもしれません。その場合は産前の給付日数は36日分となるので、産後の56日間と合わせて92日分、368,000円だけもらえる、ということになります。

逆に、予定日より遅れた場合は産前の給付日数が増えます。実際に生まれたのが5月の10日だった場合は107日分で、428,000円もらえます。

出産手当のことを考えると、予定日より遅れて生まれてきてくれた方がお得、ということですね。では、出産手当はどのように手続きをして、いつもらえるものなのでしょうか。

まず、産休に入る前に、出産手当の申請書をもらいます。勤務先もしくは管轄の社会保険事務所で入手することができます。
出産するときには申請書を持参しておき、入院中に病院に必要事項を記入してもらいます。

産後56日経ったら、会社で必要事項を記入してもらい、勤務先か管轄の社会保険事務所に提出します。申請書を提出後、1~2か月後に振り込まれます。

出産手当というのは産後3~4か月経ってからもらえるものなんですね。ですから、残念ながら病院の出産費用に充てたり、産後の生活費に充てる、というのはできません。

また、手続きは基本的には上記の流れで進めるとスムーズですが、後からでも請求できます。初めての妊娠だったり、会社の人が教えてくれなければこの制度を知らない人も多いですよね。

出産手当は過去2年間さかのぼって手続きすることができるので、もし請求漏れがある場合は必ず手続きしておきましょう。

それから、倍によっては傷病手当をもらえることもあります。切迫流産・切迫早産などで入院が必要になったり、自宅療養になった場合には、3日以上会社を休めば4日目からは傷病手当がもらえます。

1日当たりの金額は出産手当と同じです。赤ちゃんが生まれると何かと物入りですから、しっかり手続しておきましょうね。

妊娠・出産というのは病気ではありませんから、基本的に健康保険の適用はありません。いくら出産で入院しても、生命保険の給付金も出ません。

ただ、切迫早産などで入院した場合には、生命保険の給付対象となります。帝王切開で出産した場合もです。

経過に問題なければ何も給付されませんが、なにかあった場合には、給付対象になるかもしれないので、必ず加入中の生命保険会社にも確認してみましょう。

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