必要保障額シュミレーション~子どもが独立後~

生命保険は、万が一のときの保障をしてくれるものですが、一度加入すれば良いというものではなく、転職したり子どもが生まれたりと生活に変化があったときには見直すことも必要です。

生命保険に加入する時には「ライフプラン」(人生設計)を立てて、その予想のもと、いくらのお金が必要か計算しますよね。その予想と違うことが起こったときには、生命保険にも修正を加える必要があるんです。

また、今まではあまり生命保険を重視しておらず、知り合いに頼まれたりして付き合いで生命保険に加入している、という人も多いのではないでしょうか?特に昔は、付き合いでいろんな生命保険に加入している人も多かったです。

昔、成り行きで契約した生命保険が、現在の家計を圧迫していることはありませんか?また、更新の時期がきて、書類に書かれている「更新後の保険料」の額の大きさにびっくりしてしまっている人はいませんか?

定期保険など、期間の決まっている保険というのは更新して期間を延長することもできます。ただ、生命保険というのは更新をすると、更新したときの年齢で保険料が計算されますから、保険料が跳ね上がることも多いんです。

たとえば子どもが生まれてすぐに保険に加入していて、20年間の定期保険をつけているとします。そして最近更新の時期が近づいてきて、更新後の保険料を確認すると、1万5千円ぐらいだった保険料が4万円ぐらいに跳ね上がっている、というケースもあります。

30歳で契約したときには割安な保険料でも、20年経って50歳になれば、当然保険料も高くなりますよね。そこで、生命保険の見直しを考える人も多くなります。

ただ、更新ができる保険と言うのは、更新をしない、という選択もできるということです。もともとライフプランに沿った形で保険が設計されていれば、更新の必要はないはずです。子どもが0歳の時に生命保険を契約して、20年更新であれば子どもは20歳。もうさほど翁保障は必要ないでしょう。

では、子どもが独立するぐらいの年齢になった人の、生命保険を考えてみましょう。

夫:50歳 会社員
妻:50歳 専業主婦
長男:24歳 会社員 一人暮らし
次男:22歳 新社会人 一人暮らし

無事に子どもが大学を卒業して、次男の就職も決まりました。親としては、一つの大きな区切りがついたところですよね。

さて、そんな人に、死亡保障は必要でしょうか?もう、子どもも大きいので教育費もかかりません。子どもも自分で稼いでいるので、生活費の面倒をみてやることもありません。もし、夫が死んでしまったら、妻の生活費だけが心配、といったところでしょうか。

まず住居費については、賃貸であれば、家賃がかかりますよね。現在家賃10万円のところに住んでいて、今後も住み続けるのであれば、妻が平均寿命まで生きるとして、4200万円必要になります。

それから生活費は、妻だけの生活費になるので、1か月10万円として計算すると、こちらも合計4200万円必要になります。
そのほか、電化製品の買い替え、車の買い替えなどの大きな出費も別途計算します。電化製品は7年程度が買い替え時で、総額100万円が7年おきにかかるとすると、合計で500万円準備しておくことになります。また、車は70歳まで乗るとして、2回買い替えたとしたら1回100万円として200万円必要になります。

これらの支出をすべて合計すると、9100万円になります。

一方、収入はいくらになるでしょうか。まず遺族年金は、妻が65歳になるまでは年間117万円、65歳以降は、老齢年金と合わせて年間136万円程度受け取れます。

妻が平均寿命まで生きるとしたら、4651万円になります。それから、夫の死亡退職金が、700万円程度あります。これらを合わせると5351万円になりますね。

あとは、貯蓄も収入とみなします。この世代の平均的な貯蓄額があるとしたら、800万円程度になります。お葬式代に200万円かかったとして、余りは600万円です。これで、総収入は5951万円ということになりますね。

総支出と総収入を比べると、3149万円足りないことが分かりました。この足りない分を、生命保険で補うことになりますが、思いのほか金額が大きく感じられた方が多いのではないでしょうか?

この家庭の場合、住居が賃貸なので、家賃がかかるということが大きいですね。持ち家であれば、住宅ローンの残高があっても、団体信用保険によってローンの返済は必要なくなり、住居費もかからないのでもっと必要な保障額は低くなるものです。

よくある生命保険のシュミレーションでは、50歳ぐらいの人は持ち家として計算することも多いので、もっと少ない保障で済んでいるのです。

かと言って、賃貸が損とも言えません。持ち家でも修繕費などがかかりますし、固定資産税もかかります。それに、団体信用保険にも高い保険料がかかっているので、トータルで考えるとどちらが得とは言い難いのが現状です。

さて、この3149万円は、どのような形で準備したら良いでしょうか?すでに、今加入中の保険があるなら、良いところは残して、ニーズに合っていないものはなくしていくようにします。

この人の場合、500万円の終身保険に、定期保険特約4500万円がついた保険に加入していたとします。合計5000万円の保障を持っていたわけですね。でも、このまま更新してしまうと、保険料が上がりすぎてしまいます。それに、5000万円もの保障は必要ありません。4500万円の定期保険をまた20年更新にしてしまえば、保険料は定期保険だけで3~4万円になってしまいます。

そこでおすすめなのが、収入保障保険や逓減定期保険です。これらは、毎年保障額が減っていくタイプの保険です。
収入保障保険の場合は「毎月○万円」という形で支払われるものですが、死亡した時点から、あらかじめきめた期間までずっと支払われるものです。

毎月10万円受け取れる収入保障保険だと、65歳までとして、今なら15年分で、1800万円受け取れます。これが、5年後だと、10年分になるので1200万円受け取ることになります。このように、保障額が減っていくタイプの保険は保険料が安いのが魅力です。

たとえば、月15万円受け取れる収入保障保険であれば、保険料は9,000円程度になります。総受取額は2700万円ですね。

現在契約中の、終身保険は残しておくと良いでしょう。30歳のときに500万円の終身保険に加入したのであれば、終身保険にかかる保険料は8千円~1万円程度ではないでしょうか?

もし、保険料の支払いが厳しければ終身保険を300万円に減額して、定期保険を200万円分プラスする、というようにすれば保険料は抑えられますが、できれば終身保険は今のまま残しておくのが理想です。

これで、収入保障保険が2700万円、終身保険が500万円、合計3200万円になりました。ニーズに合った形で、しかも、高い保険料も支払わずに済みましたね。

さて、ここまでは死亡保障についてみてきましたが、次は、医療保障を考えてみましょう。この人は、すでに、終身タイプの医療保険に加入していたとします。入院日額は1万円にしてあります。

さて、病気というのは、若いうちはそんなにしません。歳をとってから、どんどん病気になるリスクが増えてくるのです。
ただ、この世代であれば前述のように平均800万円程度の蓄えはありますし、ある程度貯蓄でまかなうことはできますよね。入院日額は1万円もいらないのではないでしょうか。

健康保険が適用される治療をして、個室などに入らなければ、1か月入院しても、高額療養費の制度を使えば食事代などを合わせても10万円程度で済むでしょう。高額療養費制度は1か月単位で限度額を決めるので、もし月をまたいで入院した場合は20万円以上の負担はかかってきますが、その程度で済めば、貯蓄で足ります。

怖いのは、保険適用外の治療をした場合ではないでしょうか?先進医療と呼ばれる治療であれば、高いものだと数百万円の費用がかかります。でも、先進医療特約をつけておけば、一般的な生命保険のものなら1000万円程度まで保障されるので、この特約はつけておいても良いでしょう。

入院日額は5千円にするか、もしくは、3千円程度にまで減額しても良いかもしれませんね。保障は厚い方が良いかもしれませんが、その分保険料もかかります。貯蓄がないのであれば手厚く保障した方が良いのですが、貯蓄がしっかりあれば、医療保険はそこまで重視しなくても良いでしょう。

また、すでに持病があるといった場合は新たに保険に入るのはあまりおすすめしません。持病があっても入れる保険はありますが、その分保険料は割高になっていて、そういった保険に入るよりは、しっかり貯蓄しておいた方が得策ですよ。

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