必要保障額シュミレーション~専業主婦の場合~

生命保険というのは、万が一のことがあった場合に、経済的な保障をしてくれるものです。専業主婦の場合、収入がないので生命保険は必要ないのでは?と思われるかもしれませんが、収入がなくても、生命保険が必要な場合があります。

収入がないということは、万が一のことがあっても、収入のマイナス分はないはずですよね。でも、実際には世帯収入が下がることが多いんです。さらに、支出が増えることもあるんですよ。

もし、専業主婦に万が一のことがあれば、旦那さんが子どもを育てていくことになります。今まで残業や休日出勤をしていたとしても、子どもを育てながら働こうと思うと残業ができなくなったり、転職を余儀なくされることもあり、収入は減ってしまいます。また、仕事を続けながら子どもを育てるには、子どもを保育所に預けたり、ベビーシッターを雇ったりと支出も増えます。

専業主婦の仕事は、年収に換算すると1200万円にもなる、なんて話を聞いたことはありませんか?生命保険のセールスではよく使われるデータです。

ただ、これは専業主婦がしている炊事や洗濯などを外注した場合にこれぐらいの費用がかかる、というデータです。専業主婦がやっている仕事をすべてプロにお願いすると、年間1200万円もかかる、ということなんですね。

専業主婦に万が一のことがあった場合に、家事・育児のすべてを外注するということはないでしょうからそこまでお金がかかることはありませんが、「専業主婦に生命保険なんて必要ない」と思っている人にはちょっと目に止めていただきたいデータですね。

では、専業主婦の生命保険には、どれぐらいの保障額が必要でしょうか?
以下のような家庭をモデルに考えてみましょう。

夫:30歳 会社員
妻:30歳 専業主婦
長男:4歳 幼稚園
次男:2歳

必要保障額の計算というのは、今後必要になる総支出と、今後は入ってくる総収入をくらべて、不足分をおぎなう、という発想でおこなうものです。まずは、今後かかってくる支出について考えてみましょう。

はじめに、住居費を考えます。現在家賃10万円のマンションに住んでいて、今後も住み続けるとしたら、夫が平均寿命まで生きるとして、合計5880万円かかる計算になります。

次に、生活費です。夫が死亡した場合には、単純に1人分の生活費が減る計算になるのですが、専業主婦が死亡した場合には、この生活費はほとんど変わらないか、むしろ増えるのが一般的です。

子ども2人を保育所に預けるとしたら、2人分の保育料がかかりますよね。認可保育所なら、所得税の金額によって保育料が決まりますが、3歳未満の保育料は高いものです。夫の収入が平均的なものなら、子ども2人で月に4~5万円ほどはかかります。保育所と言えば待機児童の問題もありますよね。

都市部などは特に、すぐに認可保育所に入れないことも多いので、認可外の保育園に入園させなければいけないことも多いです。認可外保育園の場合は、保育料もバラバラで、認可保育所に比べると高額になることが多いです。

また、仕事の都合で、ベビーシッターや夜間保育を利用しなければならないこともあるでしょう。月に3回程度残業があるとして、1回2時間だけお願いするとしても、1時間1500円としても、9,000円程度の出費になり、シッターさんの交通費も合わせれば1万円を超えるでしょう。

今まで妻がしていた節約も思うようにできなくなり、外食も増えるかもしれませんし、安いものを探す時間もないので、食費、被服費なども高くなってきます。

現在月に20万円程度の生活費がかかっているとしても、妻がいなくなってしまった場合は、妻の分の生活費を引いても、保育料などで増える分の方が多くなり、ここでは、月に25万円かかる計算にしてみます。

長男が大学卒業するまでの18年間は5400万円、その後次男が大学卒業するまでは少し減って1か月22万円としても528万円、その後夫が平均寿命になるまでは生活費は18万円になるとして、6264万円。合計で1億2192万円になります。すごい金額になってきましたね。

さて、次は教育費です。高校までは公立に行かせて、大学は私立の文系にするとしたら、教育費は1人1200万円程度かかると言われています。子どもが2人なので、合わせて2400万円になりますね。

このほか、車の買い替え・電化製品の買い替えなど、費用のかかるものは計算に入れておかなければなりません。

電化製品は7年程度で買い替え時と言われているので、夫の平均寿命までは、7回買い替えることになり、電化製品の総額が100万円として、700万円は必要です。車の買い替えは人によって時期は違うと思いますが、ここでは7年おきに買い替えるとしましょう。

夫が70歳になるまで買い替えをするとしたら、5回買い替えることになります。1回100万円としても、500万円かかる計算になります。

その他、家族旅行に行くのが定番になっているのなら、妻に万が一のことがあったあとも、そういうイベントは続けてほしいものですよね。毎年海外旅行に行っているのであれば、1回40万円の予算として、次男が大学卒業するまでの20年間で、800万円かかります。

これらの費用を合わせると、2000万円必要です。さて、住居費、生活費、教育費、その他の費用を合わせると、2億2472万円の支出があることになります。

今後入ってくる収入は、いくらになるでしょうか?

夫がこのまま今の仕事を続けることができれば、退職するまでの収入は1億8000万円程度になります。また、退職金は1200万円程度です。合わせて1億9200万円です。

それから、夫が受給する老齢年金は、年間201万円程度、平均寿命までで2814万円になります。

これらを合計した総収入は、2億2014万円になりますね。

総支出と総収入を比べると、458万円不足することになります。でも、すでに貯蓄が500万円ほどあるなら、生命保険は必要ないかもしれませんね。

このように、夫が今の仕事を続けることができれば、生命保険の必要性はあまりありません。自分のお葬式代プラス500万円程度の生命保険に入っておくと良いでしょう。

ただ、夫が今の仕事を続けられない場合は、注意が必要です。たとえば、夫が一人で子どもを育てていくのが難しいために、実家に頼る場合には、引越しのために仕事を辞めて、新しい仕事では、今ほど収入を得られないかもしれません。

また、専業主婦の方の中には、自分に万が一のことがあったら、夫にはもっと時間にゆとりのある仕事をしてほしい、と思っている方も多いと思います。そうなると、収入は大幅に減ることが予想されますから、専業主婦でも、多めの生命保険に加入しておくのが良いでしょう。

生命保険の必要保障額を知るというのは、自分や家族がどのように生きていきたいか、というのを知る、ということでもあります。「万が一自分が死んだら」なんて縁起の悪い話はしたくないと思われるかもしれませんが、大切なことですので、夫婦でしっかり話し合ってみてくださいね。

さて、ここまでは死亡保障についてみてきましたが、医療保障についても考えてみましょう。病気やケガで入院したときなども、専業主婦の場合は収入のマイナスはないように思われるかもしれませんが、子どもがいる場合は、子どもの面倒を見るために夫が仕事を休まなくてはならないかもしれません。

数日程度であれば有休で賄えますが、長期入院となれば、実家に援助を頼んだり、ベビーシッターを頼まなければならないことも考えられます。

実家の親が高齢であれば、外注サービスに頼らざるを得ない場合も多いんですよ。

かと言って、高額な保障は必要ないでしょう。日額は5千円程度で十分です。それに、先進医療特約をつけておけば、高額な先進医療も安心して受けられますね。

女性特約というものもありますが、基本的にはなくても問題ありません。女性特有の病気になった場合でも、もちろんふつうの医療保険の給付金は受け取れます。女性特約というのは、女性特有の病気になったときの保障を手厚くするためのものなんですね。

女性特有の病気を言うと、子宮や乳房に関する病気があります。こうした病気は、たとえば、妊娠がのぞめないようになってしまったり、乳房を切除しなければならなかったりと、精神面での負担が大きいものです。

そこで、相部屋ではなく個室で入院をしたり、退院後もゆっくり休養できる時間を作ったりして、メンタルケアができるとうれしい、という人もいます。そういう人の場合は、女性特約をつけることによって、保障を厚くしておくと良いかもしれません。

ここでは、一般的な世帯の生命保険について考えてみました。実際には、同じ専業主婦でも、子どもの年齢も違えば、夫の収入もちがいます。まったく生命保険が不要な人ももちろんいます。

生命保険は必ず入らなければならないものではありませんから、きちんと必要保障額を計算してみて、生命保険の必要性を考えてみてくださいね。

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