生命保険に加入すると、保険会社から保険証券が送付されます。最近は銀行の通帳までもがペーパーレス化されつつあるのに、未だに紙の書類が送られてくるんですよね。この保険証券は、保管しておかなくては後々困るものなんでしょうか?
保険証券が必要になることはある?
保険証券には、契約内容が書かれています。証券番号や氏名、保険金額、受取人の名前など、保険契約についての詳細がすべて書かれているものなんですよね。でも、置いておいたところで普段見ることはまずないと言ってもいいでしょう。
では、保険証券が必要になるときというのはどんなときなんでしょうか?
各種手続きをするときに必要になります
保険金・給付金の請求をするときや、受取人の変更など契約内容に変更があった場合の手続きの際に、必要となります。手続きの必要書類は保険会社によっても異なりますが、保険証券が必要となる場面は案外多いんです。
普段、なにもなければまず出番のない保険証券ですが、いざというときには必ず必要になるものですから、大切に保管しておかなくてはなりません。
自分の保険を証明することができますか?
実は、保険証券を紛失してしまったとしても、保険金請求などの手続きはできます。ただ、だからと言って、保険証券を紛失したままにしておくと、あなたが損をしてしまうかもしれないのです。
生命保険というのは、何十年という長期間に及ぶ契約です。その期間中には、いろいろなことがあるでしょう。結婚や離婚、引越しや転職など、さまざまなことが起こる中で、生命保険に加入していること自体を忘れてしまうこともあります。
特に最近は、「終身保険は〇〇生命」、「医療保険は△△生命」というように、複数の保険会社で契約している人が増えています。すると、自分がどこの保険会社でどんな保険を契約していたか、というのは忘れてしまうものなんです。数年ぐらいなら覚えていますが、何十年ものあいだずっと覚えていられる自信はありますか?
保険料の支払をしているあいだは覚えていても、60歳や65歳で払込が満了するタイプの保険が多いですから、その後は忘れてしまうかもしれません。
年をとってきて、入院や手術をすることが増えてきます。今まで健康で病院のお世話になったことが無い人でも、生命保険の給付金を請求する機会が増える、というわけですね。
そんなとき、自分が加入している生命保険がどこのどういう保険なのかが分からなければ、どうしたらいいのでしょうか?心当たりのある保険会社に一つひとつ問い合わせをしなければなりませんよね。しかも、保険証券の証券番号が分からず、契約当時と住所なども変わってしまっていたら、自分が保険契約者であることを証明するのにも手間暇がかかってしまいます。
病気で体がよわっているときに、そこまでの労力をかけるのはとても大変です。
だから、保険証券は保管しておいた方がいいのです。
保険証券だけは断捨離しないで!
最近の片づけブームの中で、書類関係というのは捨てるべきだとされています。家電の取り扱い説明書なんかは、とっておいても見ることはほとんどありませんから、捨ててしまいましょう、というわけです。
でも、保険証券は捨ててはいけないんです。片づけをやりだすとあれこれ捨てたくなるものですが、保険証券は捨てないでくださいね。
ちなみに、保険契約の際にもらった提案書や設計書の類いは捨ててしまっても大丈夫です。これらの内容はすべて保険証券に記載されているのと同じものですから、邪魔なら捨ててしまってくださいね。ただ、提案書や設計書というのは図やイラスト入りで保険証券を見るよりも保険の内容が分かりやすくなっているので、とっておきたいという人はもちろん残しておいても大丈夫ですよ。